理学療法士ふじの部屋

理学療法士に必要な知識まとめ

痛みの改善 ①筋硬結とは?

今回は痛みに対するアプローチを

筋硬結いわゆる「凝り」の観点から

考えていきたいと思います。

 

筋硬結の要因とは?

筋硬結は筋肉の血流が不十分になると生じ、

その要因は以下の4つのパターンが

複合している状態と考えられます。

  1. 筋肉を使い過ぎて過剰な収縮を引き起こしている

  2. 筋肉を使わな過ぎて固まっている

  3. 筋肉が常に短縮位にある

  4. 筋肉が常に伸張位にある

筋肉は適切に収縮と弛緩を繰り返すことで、

血流が生じアクチンとミオシンが滑走します。

上記した4つのパターンが組み合わさり、

血流障害が生じることで筋の滑走が阻害され、

疼痛誘発物質が蓄積されやすい状況になり、

結果として疼痛を引き起こします。

 

骨盤のフォースカップルから考えてみよう

今回は、骨盤を前傾する作用をもつ

背筋群に筋硬結が出現していると仮定して、

上記した4つのパターンについて

アライメントと筋力の評価から考えていきます。

 

 アライメントの確認

骨盤が前傾しているのか

後傾しているのかを評価します。

前傾しているのであれば、

背筋群は短縮位にあると考えられ、

ストレッチで伸張する事で

筋硬結が改善する可能性があります。

後傾しているのであれば、

背筋群は伸張位にあると考えられ、

収縮を入れる事で筋硬結が、

改善する可能性があります。 

 

筋力の確認

まず、骨盤の前後傾に作用する筋肉は

以下の筋肉が挙げられます。

骨盤前傾に作用する筋肉

腸腰筋、大腿直筋、背筋群など

骨盤後傾に作用する筋肉

腹直筋、ハムストリングス大臀筋など

 

まず、骨盤前傾に作用するその他の筋群を評価します。

腸腰筋、大腿直筋の筋力が十分であれば、

筋肉を使わなすぎて

筋硬結を引き起こしていると考えられ、

収縮を入れる事で筋硬結が改善する可能性があります。

腸腰筋、大腿直筋の筋力が不十分であれば、

筋肉を過剰に、収縮していると考えられ、

腸腰筋、大腿直筋の筋力を強化する事で

筋硬結が改善する可能性があります。

 

実際にはここまで単純ではありませんが、

アライメントと筋力からの治療立案は、

このようにして考えていきます。

 

まとめ

1.筋硬結の発生は4つのパターンからなる

2.要因を考える際はアライメントと筋力を評価する